通常「ダイヤモンド」といえば、無色透明のものを思い浮かべるでしょう。
ダイヤモンドのカラーグレードで、D~Z
うっすら黄褐色っぽいものは、無色透明なものより、価値は下がってきます。
-
ダイヤモンドの選び方・ダイヤモンド4C
1粒シンプルデザイン・婚約ダイヤモンドの賢い買い方 ダイヤモンドは、輝く。そして硬い。 その輝きは女性を虜にする。 小さくても高価なダイヤモンド このようにメレーダイヤモンド(0.01- ...
続きを見る
天然ピンクダイヤモンドとは?
はっきりと色もわかる美しいダイヤモンドがあり、それらは「カラーダイヤモンド」と呼ばれています。
イエロー・ブラウン・ピンクなどが人気です。
「カラーダイヤモンド」の中に、ピンクに色づいたダイヤモンドが「ピンクダイヤモンド」
小さくても高価なので、無色のメレーダイヤモンドに飾られていることが多いです。
なぜピンクのダイヤモンドができるのか?
自然の中で、どのような作用でダイヤモンドがピンク色を帯びるのか、
いまだ科学的に十分に解明されていません。
ダイヤモンドの結晶は、4個の炭素原子が結合して正四面体を形成しています。
これがすべて規則正しく並んでいると、ダイヤモンドの結晶はすべてのスペクトルを吸収するので、無色透明になります。
しかし、炭素以外の原子が結晶格子の中に混入したり、
なんらかの熱、圧力、放射線などにより結晶構造にゆがみが生じたりすると、
ダイヤモンドは一部の光だけを吸収しない性質になり、色を帯びるようになるといわれています。
ダイヤモンドは、含まれる窒素原子の量に応じてⅠ型とⅡ型に分けられます。
そのそれぞれがさらにaとbに分類されます。
ダイヤモンドのほとんどがⅠ型で、窒素原子を多く含むⅡ型が少数派になります。
ピンクダイヤモンドのほとんどは、このⅡ型、特にⅡ型のaに存在するといわれています。
こうしたことから、窒素原子がピンクダイヤモンドになんらかの影響をおよぼしていると推定されますが、
どのようなメカニズムでピンク色を発するのかについて、十分に科学的な説明にはいたっていません。
ピンクダイヤモンドの希少性
天然ピンクダイヤモンドは非常に珍しいく希少性の高いものでもあります。
天然のピンクダイヤモンドの産出量は、天然ダイヤモンド全体の中で、わずか0.01%にすぎません。
その稀少性 故に、カラーダイヤモンドは、同じ重さ、同じカット、同じ透明度であっても、
無色透明のダイヤモンド(ホワイトダイヤモンド)よりも高額で取り引きされます。
ピンクダイヤモンドもそのひとつで、
たとえば2013年サザビーズがジュネーブで開いたジュエリーオークションでは、
約60カラットのピンクダイヤモンドが7630万スイスフラン(約83億円)で落札されました。
また、1998年、ニューヨーク・クリスティーズでは、
13カラットのホワイトダイヤモンドが66万7550ドル(約7500万円)で落札されたのに対し、
3.2カラットのピンクダイヤモンドは118万9500ドル(約1億3400万円)で落札されています。
このように、ピンクダイヤモンドは非常に稀少であるため、たいへんな高値が付きます。
今後はさらなる高騰も
世界に流通する、宝石品質のピンクダイヤモンドのほとんどは、
オーストラリアのキンバリー地方にある世界最大のダイヤモンド鉱山、アーガイル鉱山から算出されます。
1979年、ピンクダイヤモンドが初めて採掘されたのが、このアーガイル鉱山においてです。
そのアーガイル鉱山ですが、ほとんど枯渇し、2020年供給がなくなりそうです。
ピンクダイヤモンドのほとんどを生産しているアーガイル鉱山が閉山となりますと、
小さめのきれいなピンクダイヤモンドも価格が高騰し、
ピンクダイヤモンドの稀少性はさらに高まり、価格もいっそう高騰することが考えられます。